研修プログラム

医療コーディネーターになるまで、そしてなって以降も継続的に学習する機会が豊富にあります。

基礎講座:

*予告なく内容が変わることがあります

■患者が治療や療養を選択するための支援(1)(2)

講師:岩本 ゆり

医療コーディネーター 看護師 助産師
NPO法人楽患ねっと副理事長
日本看護協会広報委員

患者本位の医療を実践しようという掛け声は、ここ数年大きくなっています。しかし、この掛け声が大きくなる理由は、「現在の医療は患者本位ではない」という実感が、医療提供者・医療受給者の両者にあるためでしょう。現状、患者という精神的・肉体的・社会的に弱い立場となった人は、医療における情報の収集・理解・選択・決定のプロセスをたどることが困難です。それでは、この状況を改善するために、看護師に何が出来るのでしょうか。

(1)では医療コーディネーターのミッション(理念・使命)について共有し、医療における意思決定とは何かを考えます。その上で、医療コーディネーターベーシック(行動指針)を用いて、実践で培ったノウハウを中心に、患者が納得して医療を受けるために医療コーディネーターに何が出来るかを考えます。(2)はロールプレイを行い自己決定支援の実際を体感して頂きます。なお、ロールプレイには患者、遺族が評価者として参加し、病院の中では 聞こえづらい本音を伝えます。

■がん患者と家族に対する心のケア

講師:阿部まゆみ

看護師
前広島県緩和ケア支援センター緩和ケア支援室・室長(2007年2月まで)/ 前日本看護協会看護教育研究センター看護研修学校認定看護師教育専門課程ホスピスケア学科専任教員 近代ホスピスの祖と評される英国のセントクリストファーホスピスで5年間勤務。英国の緩和ケア専門看護師の資格を持つ。

  • がん患者と家族の心理と行動、またその真理と行動がどうがんに影響するのか
  • がん患者と家族の心のケアとは/看護に出来ること出来ないこと
  • がん患者のQOLを高めるための看護の関わり/デイホスピスの現場から

■患者が納得する医療とは -関係性の中で構築されるQOL- (1)(2)

講師:中島 孝

医学博士  専門:神経内科学、内科学 独立行政法人 国立病院機構新潟病院 副院長

*自己決定について

 患者の自己決定が医療において必要であるということは、医療者は誰でも肌で感じ、知っていることです。しかし、その理由やケアとの関連性を明確に表現することは難しいものです。なぜ自己決定が必要なのかに迫ります。

*QOL指標について

 現存のQOL指標において、QOLの低い人は生きる希望を失いがちです。しかし、QOLが低くても、皆に支えられ幸せになることは出来るはずです。そうした考えをベースに新しいQOLの考え方、ケアのあり方について明らかにします。

 (1)は講義形式、(2)はテーマ毎にいくつかのグループに分かれ、患者およびファシリテーターを交えてディスカッションし発表する形式となります。

■患者に学ぶ

講師:廣澤 直美

患者遺族

病気の子供をもつ親の会、NPO法人楽患ねっと会員 

医療従事者と患者さんの間には、越えられない壁がある、とよく言われます。壁が出来る原因は、治療をする側とされる側という力関係が働いているからだと言われます。それでは、医療を受ける中で患者さんは本当は何を考え、何を感じているのでしょうか?一体どうすれば、本音の話し合いはできるのでしょうか?

この講座では、患者体験者自身が、医療を受けた体験や病気の経験から感じたこと、学んだことを本音で伝えます。その声の中には、医療を受けて良かったこと、悪かったことの両面が含まれます。医療従事者は、当事者の本音に耳を傾けることで、私たちがどう変わっていくべきなのかについてたくさんの示唆を受けるでしょう。また、これまで自分が行ってきた医療の良かった面も知り、明日への活力にすることも出来るでしょう。患者さんと共に「患者本位の医療とは何か」を考えていきましょう。受講生は是非、心の白衣を脱いで「もし自分が当事者だったら」と思い、参加することを望みます。

■ネットワーキング・セルフブランディング

講師:岩本 貴

業務改革・ITコンサルタント NPO法人楽患ねっと理事長 前アクセンチュア株式会社マネジャー

*自分らしさの再構築~セルフブランディング
何のために働いているのか?自分らしさって何?強み、弱みは?医療コーディネーターって何?何をすべき?何ができる?日常的な激務に追われていると見失いがちです。新たな役割を担うにあたり、今一度自分自身の立ち位置を確認します。きっと自分らしく納得のいく仕事への一助となるでしょう。また、ペタブレスト法を使うので全員が必ず意見を表明できます。

*ネットワーキング
また、患者本位の医療を実践するためには、一人の力より、同じ思いを持った人たち同士の力を合わせることが大切です。この講座で出会った縁を深めるべく、ネットワーキングタイムを持ちます。参加者の"創造力"を引き出すアクティビティを行います。皆様、御自身のPRと名刺の準備をお忘れなく!

OJT:現場でのトレーニング  *on the job training の略称

現場実習を通じ、自身が納得のいくまでトレーニングを受けることができます。

医療コーディネーターサービスの流れは、 クライアントに送って頂いた依頼フォームを元に事前に下調べをすること

  • 当日の面談
  • 相談結果の振り返り、必要に応じて患者さんへのフォローコール
  • 相談結果報告

となります。これらの業務をスーパーバイザーと1対1で遂行します。

フォローアップ:

クライアントとの相談内容を他の医療コーディネーターと共に振り返る、必要に応じてスーパーバイザーが面談に同行するといったフォローアップ体制があります。また、下記のように継続的に学習する機会があります。

  • ケーススタディ/毎週
  • 他の医療職種、患者、患者家族を交えた学習会/3か月毎
  • 全体集会/毎年

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