全23名(2009年7月時点)
相談拠点:北海道,埼玉,東京,千葉,神奈川,静岡,愛知,岐阜,大阪,鹿児島
岩本 ゆり
医療コーディネーターとして働いていると、毎日いろいろな病気の方とお会いします。病気という負のエネルギーが強く作用する中で働く職業は、辛い仕事だと思われがちです。
しかし、私はこの仕事は正(生)のエネルギーに満ち溢れた素晴らしい仕事だと思っています。それは、病を経た人だけが持つ一種独特な、生と死を見つめて生きるという輝いた時間の経過を一緒に過ごすことが出来るからです。
もちろん患者さんはいつも輝く時間を過ごしているわけではありません。告知の直後や体調の悪い時など、落ち込んだり悩んだりする時間もあります。しかし、人間の素晴らしいところは、必ずその後に立ち直る強さを持っていることです。そして、その強さを支えているのは、人と人とのつながりや支えあいだと思います。
患者さんにとって一番大切なことは、周囲の人に「助けて欲しい」「力になって欲しい」と訴えることの出来る強さを持つことだと考えます。たくさんの人を巻き込んで、病むこと、生きること、死ぬことを一人の問題にしないことです。誰もが通る道を、先人として指し示す勇気があることは、自分にとっても他人にとっても強い力となります。
私は看護師として、患者さんが落ち込んだ時も、前向きな時も、患者さんの人生の傍らに寄り添い、その力となる存在であり続けたいと思います。
三村 寛子
三村 寛子 さんからのメッセージ
(10分)
「ナースの仕事ってどんなこと?」と聞くと多くの方は「注射を打つ、検温をする」などの医療行為を思い起こされるかと思います。
しかし、私はナースの仕事のメインは心を感じることだと思います。誰しもが病気にはなりたくないと思っています。でも、自分の意志とは関係なく病気は始まるものです。その病気になったとき、気持ちを感じて心を支援する縁の下の力持ちとしての役割がナースの一番の役割です。
なんだかわからないことだらけで不安でいっぱいなとき、医師に病状をうまく伝えられないとき、どこに気持ちをぶつけていいかわからないとき…。こんなこと聞いたら恥ずかしいのかな、たいしたことないっていわれるんじゃないかな、そんなときこそナースに気持ちをぶつけて欲しいと思います。
しかも、すべてのことにすぐに答えが出るものではないと思いますから、一緒に悩んで、苦しみ、選ぶべき道を探るためのパートナーになりたいと思っています。
堀 泉
10年ほど大学病院の産婦人科で勤務していた経験があります。その時には、入院してきて退院して行く患者さんの治療中のケアーだけに携わっていました。
しかし、ある時から、この患者さんは、どのように病気を告知され、どんな思いで入院してきて、どんな思いで治療を受けて退院してくのだろう、退院した後は、どうやって生活していくのだろう、といった疑問を感じるようになりました。
治療だけが、その患者さんの人生ではないはずだ、という思いが強くなりました。
患者さんが個人として、病気をいかに受け入れ、そして自分の納得の行く方向性を生活の中に見出していけるようにするか、そういった部分のケアーをしてゆきたいと思っています。
佐藤 由美子
佐藤 由美子 さんからのメッセージ
(10分)
生まれてすぐに亡くなる赤子から、90歳を超えた方の生き様まで垣間見る中で、私自身、死にゆく人に対しての病院での過ごし方に悩み、死生観を考えるようになりました。
模索しながらわかったことは、「日本の医療は、治療中心のものであり、死にゆく人に対する関わりは統一されていない」ために起こる、患者さんと医療者との溝。これは、癌ばかりではなく、難病・慢性疾患など全ての病気にあてはまることではないでしょうか。
得して治療をするためには、自分で動くことが、大事なことだと考えます。でも、この情報社会の中、どのように選びとればいいのでしょうか。「治療をやりつづけること」も「何もしないこと」もそれぞれの人生だと思います。でも、そこまでの、そのプロセスがとても苦しいことだと思います。だからこそ、そこに私は関わりたいと思っています。
医療コーディネーターによる医療相談
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