- Q:
- セカンドオピニオンとの違いは?
- A:
-
一般的にセカンドオピニオンとは、あなたにとって最善と考えられる治療を、患者と現在治療を受けている医師(主治医)で判断するため、主治医とは別の立場の医師から、診療内容や治療内容について独立したアドバイスを受けることです。
アドバイスを受けることは、「医者を変える」ことではありません。主治医との良好な関係を保ちながら、複数の医師のアドバイスを主治医の元へ持ち返り、再度治療方針を検討することが前提となっています。しかし、結果として医師を変えることになることもあります。医師との相性が良い、治療の成績が良い、環境が良いなどの理由があります。
医療コーディネーターは医師ではないので個別の診断は出来ませんので、上記のようなセカンドオピニオンを患者さんに提供することは出来ません。しかし、セカンドオピニオンに関する以下の件に対して支援を行うことが出来ます。
『そもそも何を聞きたいかまとめること』『主治医やセカンドオピニオン先の医師から出来る限り本音を引き出すこと』『医師と良好な関係を築きながらセカンドオピニオンを進めるアドバイス』『各々の治療が患者の生活にどのような制約を及ぼすか、という情報』『集まった情報をもとに次の打ち手を提案すること』
セカンドオピニオンをとるためには、ファーストオピニオン(主治医との話し合い)が重要です。今後どのように病気と向き合っていくのか、その上で何があなたにとって現時点で最善と考えられる治療なのか、が明確になっていなければ、セカンドオピニオンをとりに行っても、役に立つアドバイスを受けることは出来ません。一般的な情報提供で終わってしまうでしょう。まずはファーストオピニオンを充実することが非常に重要です。
医療コーディネーターは、治療に関するEBMに基づいた情報や、患者視点からみて必要だと考える療養に関する一般的な知識など、を提供することができます。医療コーディネーターは看護師としての臨床経験が5年以上あります。病院にて患者の傍らにいるのが看護師です。治療が身体に及ぼす変化などを観察し、それを軽減する世話をすることが大切な役割です。このような経験から、各々の治療が患者の生活にどのような制約を及ぼすか、を伝える最良の専門家と言えます。個別の診断に基づく情報とは別に、何が自分にとって最善の治療なのかを考える材料となりますので、ある意味ではセカンドオピニオンのような役割を担っているとクライアントからの評価を頂いております。
セカンドオピニオンをとりに行く際、自分の病状を一から正確に伝えられるか、聞きたいことをもれなく伝えることが出来るか、専門的なアドバイスを理解することができるか、などいくつかの心配点があがります。医療コーディネーターは、このような場合にセカンドオピニオン先へ同行し、通訳の役割やコミュニケーションの促進を行うことができます。
セカンドオピニオンに関して医療コーディネーターの知見をまとめたガイドがあるので、ぜひご覧下さい。
セカンドオピニオンガイド - Q:
- 面談する場所は自宅でなくてはいけませんか?
- A:
- 面談の場所は、ご指定頂ければその場所へ伺います。ご自宅でなくとも構いません。入院中の場合は病室や病院の面談室でお会いする場合もあります。また、外来受診時に待合室でお会いする場合もあります。ご自宅の近くの喫茶店や親族の方のお家でお会いする場合もあります。面談時は、出来るだけクライアントに関係する方も同席して頂けることが理想です。このように、複数人でお会いする場合が多いこと、話し合う内容がプライバシーに関わること、感情的になる場合が多いことなどを考え、ご自宅での面談をお勧めしております
- Q:
- 面談の際は誰かを同席しても構いませんか?
- A:
- どなたでも同席して頂くことができます。また、料金は同様です。面談の際にはクライアントの療養に関係する方々が出来るだけ多く同席することをお勧めします。クライアントと、その応援団が共に今後の作戦会議を行うつもりでご参加下さい。応援団の方は、親族以外でももちろん構いません
- Q:
- 面談を申し込むのは患者本人でなくてはいけませんか?
- A:
- 申し込みは本人でなくても構いません。ご本人が高齢の場合や体力的にきつい場合は、手続きや日時調整等をご家族の方が行われる場合も多いです。原則的には、面談は患者さんご本人の出席をお願いしております。医療コーディネーターサービスとは意思決定支援であり、病気や療養に関する意思決定はご本人が行う必要があると考えているからです。しかし、何らかの理由からご本人が面談を拒否されている場合や、ご家族がご本人には内緒で相談したいことがある場合は面談をお受けしています。しかしその場合には、あくまでも治療の主体は患者さんご本人であること、意思決定の主体はご本人であること、患者さん本人を支える家族へのサポートとして医療コーディネーターが関わることをご確認の上ご利用ください。
- Q:
- 面談ではなく電話相談を利用することは出来ませんか?
- A:
- 私たちが相談をお受けする際に最も重要視していることは、クライアントと医療コーディネーターの信頼関係の構築です。クライアントの方に「この人なら安心して相談できる」と思われるような信頼関係を作っていくことが相談を良質な相談をお受けできる前提になると考えています。そのためには、クライアントと医療コーディネーターのコミュニケーションが重要となります。コミュニケーションには、ノンバーバル(非言語的な)コミュニケーションとバーバル(言語的な)コミュニケーションの2通りがあります。人はコミュニケーションのうち9割はノンバーバルな部分、わずか1割をバーバルな部分でとると言われます。そのため、電話のように言葉と声色だけを頼る手段ではなく、まずは会って、相手が何を考えているのか、どんな人間なのかを総合的に判断しながらコミュニケーションを取ることが重要だと考えています。このような理由から、原則的には面談での相談をお勧めしております。
- Q:
- 無料相談サービスはないのですか?
- A:
- 医療者による電話相談や面談での相談などがあります。ご参考までに代表的なものを下記にあげておきます。
また、各疾患の患者会においても無料相談を受け付けている場合があります。下記URLの下段より患者会の検索が出来ます。疾患名もしくは患者会名を入力してお探し下さい。
- Q:
- 無料サービスと医療コーディネーターサービスとの違いは何ですか?
- A:
- 他のサービスのように相談するたびに担当者が変わるのではなく、一人のクライアントに対して一人の医療コーディネーターが継続して担当します。また、電話ではなく、面談でのサービス提供であること、クライアントが自ら相談場所へ出向くのではなく、御自宅や入院中の病室などクライアントのいらっしゃる場所へ場所へお伺いする点です。また、特定の医療機関や治療法への誘導を避けるため、楽患ナースは中立な立場であることを重要視しています。さらに、NPO法人楽患ねっとと提携することで、医療コーディネーターの採用評価、教育に患者視点が生かされています。
- Q:
- 面談時間は皆さんどのぐらいかかりますか?また、平均利用回数は何回ぐらいですか?
- A:
- 面談時間は平均1.5時間、回数は平均1.5回です。医療コーディネーターサービスは、クライアントの意思決定を支援することですので、1回目の面談で現状を整理し、今後どうやって患者さん本人が意思決定をしていったら良いのかを話し合います。今後の方針を確定することが出来れば、1回の面談で終了します。方針が定まらない場合は、再度日を改めて面談を継続する場合もあります。また、インフォームドコンセントへの同席、セカンドオピニオンへの同行を通じて意思決定をサポートすることもあります。
- Q:
- 医療コーディネーターには誰でもなれるのですか?
- A:
- 楽患ナースに登録している医療コーディネーターは、NPO法人楽患ねっとの認定を受けております。認定を受けるためには前提として、臨床経験5年以上の看護師の方で、患者の医療における意思決定を支援したいという強い意志をお持ちの方になります。その上で医療コーディネーターに必要な資質試験を受けて頂いております。この試験は、患者さんを含めた楽患ねっと関係者が面談で行います。合格者は引き続き、養成講座、OJT(実施訓練)を受け、基準点に達したと判断された場合に認定となります。このように患者さんと医療従事者両者の目から判断して医療コーディネーターとして実際の現場で活躍できると判断した方にのみ楽患ねっとの認定を発行しています。
さらに詳しい情報はこちらをご参照ください。
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